ぼくたちに翼があったころ (世界傑作童話シリーズ) pdfダウンロード

ぼくたちに翼があったころ (世界傑作童話シリーズ)

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によって タミ・シェム=トヴ
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内容紹介20世紀初頭のポーランド・ワルシャワで、愛と理想主義を貫く孤児院運営をし、ユダヤ人孤児たちとともにガス室に消えたコルチャック先生。その「孤児たちの家」では、信頼と自立・協働に基づく暮らしが息づき、子ともたちの生きる喜びが輝いていました……。施設にいた経験を持つ何人かへの聞き取りや詳細な調査をふまえ、戦争と暴虐に踏みつぶされるまで続いた輝くような日々を克明につづる、渾身のノンフィクション・ノベル。内容(「BOOK」データベースより)そこには、輝くような日々があった!子どもを心から愛する大人たちに支えられ、一歩一歩自立していく孤児たち。厳しさとやさしさに満ちたいとなみは、いつまでも続くはずだった…。コルチャック先生が全身全霊で伝えた大切なメッセージ。著者について著者タミ・シェム=トヴは1969年イスラエル生まれ。ジャーナリストとして何年間か活躍した後、作家として子ども・YA向けに次々と作品を発表、多数の受賞歴があります。子どもたちとの対話を通した交流に意欲的で、大学で創作を教えてもいます。邦訳に『父さんの手紙はぜんぶおぼえた』(母袋夏生訳/岩波書店)があります(この作品は数か国語で出版)。訳者・樋口範子は1949年生まれ。高校卒業と同時にイスラエルに渡り、2年間キブツ(集団で生産・生活をする協同組合)で働きました。帰国後は児童養護施設の保育士、パン屋を経て現在は喫茶店を営みつつ、ヘブライ文学の翻訳をライフワークとしています。訳書に『六号病室のなかまたち』(さ・え・ら書房)、『シュクラーン ぼくの友だち』(鈴木出版)など。画家・岡本よしろうは1973年生まれ、武蔵野美術大学卒業。絵画、イラストから立体まで幅広く制作活動を展開中です。「たくさんのふしぎ」の絵に『まちぼうけの生態学』『生きる』『おいかけっこの生態学』があり、創作絵本に『きょじんとみち』(ブックオフ)があります。著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)シェム=トヴ,タミ 1969年、イスラエル生まれ。ジャーナリストとして活躍した後、作家として子ども・YA向けに十二冊を執筆刊行、イスラエル最高の児童文学賞など多数の受賞歴がある。執筆のかたわら、子どもたちと対話をもって広く交流し、また大学で文学部創作コースの教壇に立つ。『ぼくたちに翼があったころ―コルチャック先生と107人の子どもたち』は、イスラエル国内で「レアゴールドバーグ児童文学賞」はじめ五つの賞を受けた 樋口/範子 1949年、東京生まれ、立教女学院高校卒業と同時にイスラエルに渡り、二年間キブツ・カブリのアボカド畑で働く。帰国後、山中湖畔にある児童養護施設の保育士、パン屋経営を経て、現在は同地で喫茶店を営みつつ、ヘブライ文学の翻訳をライフワークにしている 岡本/よしろう 1973年、山口県宇部市生まれ。武蔵野美術大学油絵科卒業。絵画・イラストレーションから立体まで、幅広く制作活動をおこなっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
以下は、ぼくたちに翼があったころ (世界傑作童話シリーズ)に関する最も有用なレビューの一部です。 この本を購入する/読むことを決定する前にこれを検討することができます。
コルチャック先生の名前やその最期については、知っていたものの、彼の詳しい人となり、その業績などは知らなかった。本書は、コルチャック先生が自らの理想のために設立した「孤児たちの家」を舞台にした小説である。「作者によるあとがき」によると、主人公となるヤネク・ヴォルフは創作だが、「孤児たちの家」については、かなり実態を忠実に再現しているらしい。子どもたちの自治による運営、子どもの法廷、子どもたちが発行した新聞などが、小説の随所に盛り込まれ、子どもたちが、どのように過ごしていったのかが、分かりやすい。父母が亡くなり、姉のミラが失業すると、ヤネクは学校を辞める。自慢の俊足を生かして、以前にもまして色々なものを盗んでは生計の足しにしていた。しかし、ミラが結婚すると、ヤネクは「かけこみ所」という孤児院に追いやられ、そこで足をいためつけられ、走れなくなる。ミラは手を尽くして、ヤネクが「孤児たちの家」に入れるように手配する。「家」では「人を見たら友達と思え」と教えられるが…主人公のヤネクが、いわゆる「いい子」ではないところが素晴らしい。貧しさもあって盗みを重ねてきたこともあり、その心にはいびつな部分があって、「孤児たちの家」でも周囲の人々を信頼できない。自身の足のこともあって、一度は新しい「仲間」たちを裏切り、傷つけさえする。それでも、「孤児たちの家」の基本精神である「寛容と謝罪」によって、徐々に立ち直り、やがては、新聞という場で、心の奥深いところにあった「好奇心」を「記者魂」という形でを生かす歓びを見出していく姿が描かれる。こういった部分に、著者の子ども観が反映していると言えよう。それはコルチャック先生の子ども観とも同じものでもある。子どもを単純に“天使”と見なすことはないが、その未来に可能性を見出すと同時に、子どもであっても“人格”を認める精神である。そして、それは人間そのものを極めて深いところで信頼している証なのではないだろうか。物語は1939年5月で終わる。この後の“悲劇”を知っていても、いや知るからこそ、コルチャック先生やヤネクら子どもたちが過ごした日々に心が温まる。

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